個人事業主が普通のクレジットカードで経費を支払うのは規約違反?

私のように会社で勤務をしながら個人事業主ととして働いている方もいますよね?

また、「今は会社員だけど近いうちに独立したい」、「副業が解禁されたから、他の仕事にも挑戦したい」、「独立したばかりで経費とか会計とかあんまり詳しくない」という方も多いと思います。

私も個人事業主として業務を始めたばかりに迷ったことは、「仕入れや経費を支払うのに普通のクレジットカードを使ってもいいの?」ということです。

規約に違反するから普通のクレジットカードはダメという噂も聞いたことがあったので、この記事では実際にクレジットカードのカスタマーセンターに問い合わせた結果をもとに個人事業主のクレジットカード利用について説明していきます。

個人事業主の経費・仕入れを普通のクレジットカードでするのは規約違反?

多くの人がクレジットカードを使っていると思いますが、個人名義のカードではなくて個人事業主や法人のためのビジネスカードというものもあります。

私は当初、「ビジネスカードがあるってことは、普通のクレジットカードは経費や仕入れには使ってはいけない」と思っていました。

そこで、普段使用しているカード会社のカスタマーセンターへ連絡して確認を行いました。

クレジットカードでの経費・仕入れは規約に違反しないかを聞いてみました

以下は、実際の会話そのままではありませんが、だいたいこのような感じだったという程度のものです。
※「カ」はカスタマーセンターの方です。

私:普段は会社で勤務しているのですが、個人事業主としても働いておりまして、そちらのクレジットカードを個人事業主の仕事で使用する経費や仕入れに利用しても問題ないでしょうか?

カ:はい、それらは禁止されてはいませんのでご利用いただけます。ただ、あくまでも契約者様個人でのご利用ということになります。

私:(???)そうなんですね。個人事業で使用する物品などの仕入れや経費に使っても規約には違反しないけれど、購入者は個人事業主としての個人ではないということですね?

カ:はい、そうでございます。

クレジットカードの会員規約と確定申告は別の話!

ちょっと分かりにくいですが(すみません!)、まずは個人事業で使用するものを購入してもクレジットカードの会員規約には違反しないとのことでした。

ただ、「あくまでも契約者様個人でのご利用」という部分が気になりますよね?

これはつまり、通常のクレジットカードで経費などを決済すると、支払いをしたのは個人事業主である自分ではないということです。

ビジネスカードを使っておけば経費を決済したというのが分かりやすいですが、普通のクレジットカードで決済をすると個人事業主として利用したとは分かりにくいということになります。

個人事業主の経費が認められるかどうかは確定申告によるので、クレジットカードの利用規約と確定申告は別ということです。

普通のクレジットカードで個人事業主が経費を支払うと認められない、認められにくいというわけではありませんが、できればビジネスカードの方が良さそうですね。

普通のクレジットカードとビジネスカードの違いについては、こちらのサイトで詳しく紹介しています。
ビジネスカードとは?法人向けと個人向けのクレジットカードの5つの違い

クレジットカードのキャッシング枠は事業目的はNG?

ここまではクレジットカードのショッピング枠についての話でしたが、クレジットにはキャッシング枠というものもあります。

キャッシング枠とはつまり、現金を借り入れできる金額の枠のことです。
基本的にキャッシングの利用目的には事業目的は含まれません。

つまり、クレジットカードのショッピング枠で経費や仕入れをするのは問題なくても、キャッシング枠を事業目的で利用するのはダメということです。

クレジットカードでの仕入れは良くても、現金化はNG!

具体的なことは利用しているクレジットカード会社に問い合わせてみたり、利用規約をしっかりと確認したりするのが正確ですが、基本的にどのクレジット会社でも共通して規約違反となるのが現金化です。

現金化とは、クレジットカードで商品を購入して、その商品を他者が(現金化業者など)高額で買い取ることでショッピング枠を現金に変える行為のことを言います。

法律的にはグレーですが、クレジットカード会社の利用規約では違反とされている行為です。

仕入れと似ているかもしれませんが、まったく別の行為です。
ただ、規約に違反しているかどうかをチェックするのはカード会社になるので、彼らが怪しいと思えば規約違反を疑われる可能性があります。

通常では考えられないようなカードの使い方は現金化を疑われる?

現金化を疑われるケースの1つは、普通の買い物とは思えないようなクレジットカードの使い方をしている場合です。

特に換金しやすい商品を大量に購入している場合には、現金化を疑われる危険性があります。

例えば、スマホやチケットなどを大量に購入するのはあまりないことですよね?
仕入れや経費、もしくは個人事業と関係のないショッピングでも、疑われて得はありません。

使用目的をしっかりと説明できるようにしておくこと、事業での仕入れ・経費だったということがわかるように流れを透明にしておくことが重要です。

まとめ:個人事業主が普通のクレジットで経費・仕入れをしてもOK

個人事業主だからといって、ビジネスカードで経費や仕入れをしなくてはいけないというわけではありません。

詳しくはカード会社ごとの規約を確認した方がいいですが、基本的には会員規約には違反しないと思います。

ただ、キャッシングの事業目的での利用や、仕入れではなく現金化目的でのショッピング枠の利用は規約に違反します。

個人事業主になったばかりだと審査などで問題でビジネスカードを作っていない、作れないということもあるでしょう。

その間はこれまでのクレジットカードでも問題ありませんし、利用を分けるのであれば普通のクレジットカードを別に作ってもいいでしょう。

個人事業が順調に進んできた段階で事業の経費、仕入れ専用のビジネスカードを作ることをおすすめします。

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