これまでに失敗したなぁ、なんて経験を何回していますか?
失敗の大きさや、回数は人によって全然違いますし、もしかしたら周りは失敗と思っていても自分は全然気にしていないこともあるかもしれません。
私の学生時代の社会科教師が、記憶に残る言葉を言っていました。
「失敗はしない方が良いに決まっている」
だいたいは、失敗して上手くなっていくとか、失敗から学ぶなんでことを言われることが多いのですが、確かに失敗はしない方が良いに決まっています。
ただ、一度の失敗もなく、人生を終えるのはおそらく不可能です。
だからこそ、いかに失敗するかが重要になるのですね。
成績優秀のエリートの方が挫折しやすい?
実は、社会に出てから挫折をしやすいのは、学生時代に成績優勝であったエリートの方であると言えます。
失敗は誰でも経験することなのですが、何を失敗するのか、どのように失敗するのかでその後のリカバリーが違ってきます。
成績が優秀で失敗がなかったエリートは、言い換えれば失敗の経験がない、もしくは少ないと言えます。
誰しもそうですが、やったことのないことは上手くできないことが多いですよね?
失敗も同様で、失敗の経験がないと、いざ失敗した時にどうすれば良いのかが分からず、たった一度の失敗で全てがダメになってしまうことがあるのです。
社会に出てからの方が失敗力が問われる?
学生時代は、言ってみれば失敗するのにちょうど良い時期であると言えます。
積極的に失敗したくはないにしても、学生時代の失敗は長い人生でみればそれほど大したことではないことがよくあるからです。
なぜ社会に出てからが失敗力が問われるかというと、ビジネスではいかに早く失敗していくかが重要であり、失敗するのがあたり前だからです。
仕事では、学生の時とは違い結果を出すことが強く求められます。
しかし、入社数年で大きな結果を出す人なんてほぼいません。
そして、1回の挑戦で結果を出す人もほぼいないのです。
結果を出している人は失敗の数が多い?
仕事で結果を残している人に共通するのは、失敗する回数が多く、スピーディだということです。
人よりも試行錯誤の回数が多いので、早くゴールに到達することが可能なのです。
1年間闇雲に仕事をした結果失敗してしまうと、その分失うものも大きくなります。
ですが、はじめの1か月で適度に失敗しておけば、このまま進めた時に成功するのかどうかを判断する材料を増やすことができます。
例えば、1kmを5分で走ってください、と言われたとしましょう。
普段からジョギングやランニングをしている人であれば、実現可能な課題かどうかを判断できます。
しかし、運動をしていない場合には達成できる課題かどうかはわかりません。
実際にやってみるのが早いのですが、ビジネスでは実際にやってみることが難しいことも多いでしょう。
その場合には、200m走ってみましょう。
目標の1/5の距離なので、もしその距離を余裕を持って1分で走ることができれば、1kmを5分で走りきれる可能性が高いと言えます。
たとえ、200m走った時点で目標達成が難しそうなら、そこで計画を見直せば良いのです。
学生時代は失敗をリカバリーするチャンスが少ない?
学生時代は失敗してもいいと言われても、意外に失敗する機会自体が少ないのです。
特に受け身になって、最低限の授業だけ出て単位をとって卒業してしまうと、社会に出た時とのギャップは大きくなります。
大学で受けるテストは、基本的に一回でパスすることが当たり前です。
追試がある場合もありますが、少し勉強すればテストに受かることも多い上に、他の単位を取れば問題ないので、貴重な失敗の経験にはなりにくいと言えます。
大学でのテストに限らずに、特に日本での評価の方法は、減点方式となっていることがよくあります。
いかに成功するかではなく、いかに失敗しないかが評価されてしまうのです。
ただし、ビジネスにおいては失敗しないことは必ずしもプラスの評価にはなりません。
失敗があっても、成功による加点があることが評価につながります。
そして、成功のためには失敗から学ぶことが重要になります。
評価される人は、他の人よりも試行錯誤の回数が多い分、成功するための情報をスピーディに収集することができるというわけです。