GPAが就職活動で重要になってきています。
少し前までは大学の成績は就活にはあまり関係ないと言われていましたが、大手の企業を中心にGPAを選考に利用し始めているのです。
「GPAはどのくらいあれば良いの?」
「GPAよりも卒業した大学の方が重要なんじゃないの?」
「GPAが低い場合にはどうすれば良いの?」
など、GPAと就職の関係についてまとめました。
GPAとは何?基本的な算出方法と平均値
GPAを聞いたことがない人もいると思うので、念のためおさらいです。
GPAとは、Grade Point Averageの頭文字を取ったもので、簡単に言えば大学での成績を数値化したものです。
大学によって算出方法が違うケースもありますが、基本的には次のように算出します。
A:概ね90点以上 〜 4
B:概ね80点以上 〜 3
C:概ね70点以上 〜 2
D:概ね60点以上 〜 1
F:概ね60点未満 〜 0
例えば、1年間の成績がAが5つ、Bが3つ、Dが1つ、Fが1つなら
(4×5)+(3×3)+(1×1)+(0×1) / 10 = 3
で、GPAは3となります。
大学の中には、単位の評価を6段階(0〜5)で算出している場合もあるので、単純に最大値4のGPAに合わせるのであれば4/5をかければOKです。
「自分の成績が平均と比べてどうなのか知りたい!」という方もいるでしょうが、残念ながら日本全国の大学生のGPAの平均を知る方法ありません。
企業によってもGPAの評価、大学によっても評価の基準が異なるので、GPAの平均はそこまで考える必要はないでしょう。
目次
GPAの影響度は業界や企業によっても違う?
GPAを利用した就活での選考方法は、アメリカなどでの主に行われているものでした。
しかし、最近では日本の企業でもGPAを重視している企業が少しずつ増えてきています。
ただ、日本においてはまだ一部の業界や企業などの少数派です。
ではどのような企業や業界でGPAが重視されているのでしょうか?
外資系企業
外資系企業の場合は、親会社の国籍がどこかでGPAの評価が変わります。
企業内の風習や評価方法、採用まで親会社の影響を強く受けるためです。
つまり、アメリカなどのGPAを採用に活用している企業が親会社の場合には、大学の成績が就職に影響する可能性が高いと言えます。
日系の大手企業や総合商社
アメリカなどの企業の人事システムを参考にしている場合には、日系の大手企業でもGPAによる評価がなされます。
応募する企業がGPAをどのように見るかは分かりませんが、中にはGPA評価の導入を公開している場合もあります。
GPAは成績表に記載されるケースがほとんどなので、内定前に成績表を提出するなら企業側としては確認することは可能となります。
企業はGPAをどのように使用している?
では、企業は学生のGPAをどのように選考に使用しているのでしょうか?
考えられる方法の1つは、書類選考時の足切りです。
人気の大手企業になれば数多くの学生が一次選考のためのエントリーシートなどを提出します。
企業のリクルート活動には多くのコストがかかっているため、いかに効率よく優秀な学生を確保するかが課題となっています。
そこで、応募した学生のGPAを利用して一定の基準値に満たない人、応募者の下位〜割の人を書類選考時に落として数を減らすことができます。
また、ここまで重視していない場合でも、面接などをした結果どちらかを採用するかの判断が難しい二人がいる場合にはGPAが高い人を優先するなどの利用が考えられます。
加えて、成績が良いかどうかで学生の勤勉さなどを見る1つの指標にもなります。
どの大学にいくかは自分の選択であったはずです。
GPAが低い場合には、「自分で選んだ大学にも関わらず、なぜ勉学に身が入らなかったのか?」と企業が考えても不思議ではないのです。
企業はGPA活用を進める狙いとは?
GPAが就職で重要と聞くと、学歴(卒業大学)重視と変わらないのではないかと思う人もいるでしょう。
しかし、GPAを選考に導入している企業は単純に成績の良い学生を優遇したいわけではありません。
現在の就活では、いわゆる面接対策から、SPIなどの試験対策などにもとても時間をかけざるをえません。
そうなると、学生の本文である学業がおろそかになると考えている企業もあるのです。
就活解禁日が徐々に遅くなっていることの理由の1つも同様と言えます。
ただ、すべての企業がGPAによる評価を採用していない以上、学生は就活の準備に時間をかけることになります。
GPAは平等な評価ではない理由
成績を数値化することで学生を同じ基準で平等に見ることができるように感じますが、実はそうではありません。
例えば、同じGPA3.0でも、偏差値70の大学か偏差値50の大学かでは平等に見られないと考えられます。
また、評価が甘い講義をたくさんとったのか、難しいテストを突破したのかはGPAだけでは判断ができません。
そのため、GPAという数値は単純に大小で比較できるものではないのです。
GPAが低い場合のリカバリー方法
まだGPAを上げていける1年生〜3年生であれば、大学でのテスト、レポートを頑張れば少しずつ評価を高めていけます。
しかし、すでに就活を始めているのならGPAを変えることはできません。
だからと言って、就活でとても不利になるかというとそうとも言えないのはGPAを重視している企業がまだ少ないことから分かります。
ただ、成績表を提出する以上、企業側には大学での成績も知られてしまいます。
落としている単位が多かったり、講義の成績が全体的に低かったりすれば就活が上手くいくのか不安になりますよね。
その場合には、成績以外の部分でしっかりとアピールすることが重要です。
例えば、アルバイトや部活、インターンなどでの経験です。
企業にとって重要なのは、就職した後にどのような貢献をしてくれるかです。
そのために、学生がどのような人物かを知りたいのです。
それを知る1つの手段がGPAなのですが、学生生活は勉強だけがすべてではありません。
特にアルバイトやインターンでの経験は、大学の外の社会での経験なので評価されやすい部分でもあります。
大学在学中にどのようなことを経験したが重要だと言えます。