履歴書に退職理由の記入は必須?面接時に聞かれたらどう答える?

転職する理由はひとによって様々ですが、中には堂々と言えない理由もあるでしょう。

履歴書には、必ずしも転職理由を書かなければいけないわけではありません。
しかし、書かなくても面接で問われることもありますし、あえて記入することで転職へのマイナスイメージを払拭することも可能です。

ですが、正直に書き過ぎてしまうと転職がうまくいかない危険性があるので注意が必要です。

この記事では、履歴書への転職理由の書き方、書いてはいけない退職理由、面接で聞かれた場合の回答方法について説明します。

履歴書には退職理由を書くべきでない?

履歴書は信義誠実の原則に従って、正直に必要な内容について申告する義務があります。

そのため、退職理由を偽って書いてはいけませんが、自分の不利になるような理由は書かなくても問題ありません。

つまり、書くか書かないかは応募者の判断によるのです。

短期間の転職は、早期離職への懸念にもなるので、企業としても退職理由を知りたいケースは多いでしょう。

もし、退職理由を書くことで早期離職の懸念を払拭できるなら、あえて書くのもOKです。

履歴書の退職理由の書き方

転職回数が多ければ、それだけ退職した理由も増えます。
職歴欄には、基本的には「自己都合」、「会社都合」のどちらでの退職かがわかるように書いていれば問題ありません。

2018年 3月 会社都合により退職
2018年 3月 一身上の都合により退職

もう少し詳しく理由を書くときには、つぎのように記入します。

2018年 3月 契約期間満了により退職
2018年 3月 倒産により退職

自己都合にあたる退職理由とは?

自己都合での退職とは、自らが退職願い、退職届をだして離職をするケースが当たります。

例えば、より良い雇用条件を実現するために退職したり、結婚、出産などのタイミングでの離職、異業種への挑戦のために転職した場合は自己都合の退職と言えます。

また、懲戒解雇や諭旨解雇は会社の判断のように思えますが、扱いとしては自己都合の退職理由となります。

会社都合にあたる退職理由とは?

反対に、会社都合での退職とは、企業が倒産した場合や解雇などが当たります。

その他にも、企業側で退職者の募集などをして、希望者を募った場合には会社都合になります。

早期退職制度による優遇などの措置があった場合には、自己都合となります。

また、会社の移転などで通勤が困難になった場合、賃金などの未納が続いた場合、パワハラ、セクハラを受けていた場合なども会社都合での退職と言えます。

採用担当者は退職理由をどのように見ている?

履歴書の退職理由を採用担当者が見るときに、主に次の2点を見ています。

  1. 前職で問題を起こしてないか
  2. 早期離職の可能性は高くないか

前職で問題を起こしてないか

前職での問題があって辞めさせられた場合には、転職先の企業としては気になるところでしょう。

ただし、履歴書には退職理由を書く必要はないため、転職で不利になりそうな場合には「自己都合」、「会社都合」だけを書いても構いません。

その場合には、企業は退職理由を把握できないため、前職での在籍期間が短い場合には面接などで聞かれる可能性があります。

どこまで正直に話すかは難しい部分ですが、嘘にならない範囲であれば、自分に不利になるようなことは言わないほうが良いでしょう。

早期離職の可能性は高くないか

転職回数が多い場合には、採用してもすぐに離職してしまうのではないかと疑われる可能性があります。
早期離職は、また人材の募集をしなければいけないので、企業としても防止したい部分です。

企業として納得のできない退職理由が続いていれば、選考では不利になる可能性が高いでしょう。

履歴書の退職理由に書いてはいけないNG理由とは?

前職の全てに満足していた、という方は少ないでしょう。
何かしらの不満があって転職したいと思っているのは当然のことと言えます。

しかし、企業にとって納得できない理由での転職を繰り返している場合には選考では不利になります。

セクハラ、パワハラなどの自分に責任のない場合もありますので、退職理由と志望動機を混同しないことも大切です。

セクハラはあくまでも退職した理由であって、それとは別に転職先の企業を志望する理由が重要なのです。

現状への不満は退職理由にはならない?

退職理由には、どうしても本音と建前があります。
給与が低い、残業が多い、人間関係などは本音の退職理由、転職理由と言えます。

では、建前とはどのような理由でしょうか?
よくあるのはキャリアアップです。

ほとんどの場合、前職へ何かしらの不満はあるものです。
ですが、それを前面に押し出した退職理由は避けるのが無難です。

職場への不満は転職をしても、また不満を持つ可能性はあります。
つまり、今仕事へ不満を持っていて転職する人は、次の職場でも何かしらの不満を抱いて転職するのではないかと思われるということです。

キャリアアップが退職理由としてしっくりとこない場合には、まだ退職を決断すべき時期でない可能性もあります。
社外のメンターや転職エージェントなどを利用して、自身のキャリアプランについて明確にしていくことが重要になります。

面接で退職理由を聞かれた場合の答え方

面接で退職理由を聞かれた場合にも、履歴書と同様に明らかにマイナスな印象を与えるようなことはいう必要はありません。
しかし、嘘をつくことはできませんので、あらかじめ自分の中で退職理由を整理しておきましょう。

退職理由を堂々と言いにくい場合には、退職理由はできるだけ簡潔に伝えて、そこから志望動機につなげることもできます。

退職理由と志望動機は密接につながっている場合も多いので、なぜこの会社を選んだのかを伝えましょう。

ただ、聞かれたのが退職理由であれば、長々と志望動機を語ってしまうと面接での会話が噛み合わない印象を与える可能性もあるので注意しましょう。

履歴書への退職理由の書き方のまとめ

履歴書の職歴欄には、「自己都合」、「会社都合」かを書いておけば問題ありません。
そのため、具体的な退職理由は書かなければいけないわけではないのです。

転職回数が多い場合、自分に責任のない理由での離職した場合には、余計な誤解を与えないためにも退職理由をあえて書くのも1つの手です。

大切なのは、転職後に結果を出せる人材か、熱意を持って仕事に当たれる人材かなのですが、企業にとって納得のできない理由で退職・転職を重ねている場合には企業にとっても採用のリスクが高くなると言えます。

退職理由が転職によって全てが解消される、転職後は不満がまったくなくなる、というのは稀です。
そのため、退職の理由によっては、早期離職が懸念されます。

退職理由は志望動機とも関係する部分なので、その2つの関係をあらかじめ整理しておくと良いでしょう。

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